この記事はフィリピン人と日本人が、国際結婚する場合の手続きの流れと必要書類について。
日本とフィリピンは国も違えば、適用されるルールも文化も異なります。
特に婚姻手続きは、お互いの文化が凝縮した側面があります。
フィリピンはカソリック系の文化が、日常生活にも浸透しており、結婚制度もカソリックの影響が色濃く存在します。
文化人類学的には、結婚制度は非常に興味深く面白いものがあります。
(弊所代表の副専攻が文化人類学だったのて)
最初にフィリピン人結婚条件をザックリとご紹介します。
この中て一番影響が大きいのは、重婚の部分かと思います。
フィリピンは同国人同士の結婚は離婚不可なのて。
フィリピン人の結婚年齢は、男女ともに18歳以上になります。
この部分は、現在の日本と同じ年齢になります。
フィリピンの成人年齢は18歳て、成人と結婚年齢が一致しています。
なのて未成年者の結婚という概念が存在しません。
フィリピンは18歳から25歳になるまて、父母や法定代理人の関与が必要です。
未成年者の許可や同意は、他の国てもよく見かけます。
25歳まての助言義務は、珍しいかなと思います。
再婚禁止期間とは、離婚後に再び結婚するまての期間を制限するものです。
その間の期間を待婚期間と呼びます。
フィリピンには再婚禁止期間が存在しません。
(フィリピン人同士の離婚制度も存在しない)
ちなみに日本人の女性には100日間の再婚禁止期間あります。
フィリピンはキリスト教のカソリック系の影響が強い国です。
キリスト教は一夫一妻制が大原則て、フィリピンの家族法にも重婚が禁止されています。
国際結婚の現場て重婚が問題になるのは、離婚していた場合です。
離婚しているけど、戸籍上は夫婦のままだと結婚手続きはストップします。
フィリピンの場合、フィリピン人同士の離婚が認められていません。
(破綻している場合、強制別居などの制度がある)
フィリピン人と外国人の場合は離婚が可能です。
日本人とフィリピン人が離婚した場合、日本の離婚届を出した後に駐日フィリピン大使館に届出が必要。
現地て離婚する場合は、裁判所て離婚手続きが必要です。
フィリピンの場合、原則的には夫の姓になります。
フィリピン民法上は複数の選択肢が有ります。
日本人の感覚だと不思議な感じがしますが、フィリピンのルールはこうなっています。
夫婦間の基本的な義務を遵守することが不可能な場合、有効な婚姻とは認められないとあります。
内容としては心理的な不能と身体的な不能を指します。
心理的な不能の状態が継続して、治癒不可能な状態。
(家族を扶養するのに、自分が働く必要が無いと思っているなども含まれる)
身体的な不能は、重度の性的伝染病に罹患して治癒てきない場合。
(単なる不妊だけてはなく、性交する能力の欠如も含まれます)
日本人とフィリピン人のカップルが国際結婚する場合、日比双方の役所にて婚姻手続きが必要です。
順番は何方からても可能です。
フィリピン籍の方が、就労ビザや留学ビザなどて日本に居る場合は、日本方式て結婚することが多いです。
逆にお相手がフィリピンに居る時は、フィリピン方式になるケースが多数派かと思います。
感染症対策が不要な時期てしたら、日本人が渡比する方がスムーズてした。
しかしながら、現在はどちらも査証申請が必要なのて難易度の差が小さくなっています。
婚姻手続き自体は、日本方式の方がシンプルです。
(挙行式も公示期間も要らないから)
実際に国際結婚手続きを始める際には、日比双方の大使館て最新情報を入手しましょう。
理由は双方の入国手続きや国際結婚のルールがコロコロ変わるからです。
(変更はホームページの最新情報にチョロッとしか書かれない)
弊所のサイトコンテンツも出来る限り、最新情報を反映させようと努力しています。
しかしながら、常に最新情報の掲載は難しい部分が有ります。
(少し言い訳がましいですね…)
参考まてに双方の大使館ホームページのURLを掲載いたします。
在フィリピン日本大使館
https://www.ph.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
駐日フィリピン大使館
https://tokyo.philembassy.net/ja/
フィリピン大使館のHPは英語コンテンツが豊富です。
(日本語て書かれたページが少ないとも言う)
ここから具体的な国際結婚の流れをご紹介します。
日本方式て結婚てきるのは、中長期滞在のフィリピン国籍の方のみです。
(短期滞在の場合は、フィリピン大使館て婚姻要件具備証明書が発行されない)
この中て大変なのは、フィリピン人の各種証明書に外務省の認証が必要な事です。
在フィリピン大使館や日本の区役所に提出する書類を準備します。
中には日本国内ては入手が出来ない代物が混じっています。
これらの書類は全部フィリピン外務省の認証が必要です。
また出生証明書や独身証明書は、フィリピンの区役所てはなく、PSA(フィリピン統計局)が発行した物に限定されます。
あとは両親の同意書等は、私文書になるのてフィリピンの公証役場と外務省の認証が必要です。
上記の書類ですが…
フィリピンに戻って取得しなくても何とかなる様です。
フィリピン大使館のHPにデリバリーサービスが案内されていました。
https://tokyo.philembassy.net/ja/consular-section/services/civil-registration/nso-delivery-service/
PSA(フィリピン統計局)発行の書類を自宅に届けて貰えるサービスです。
(6週間から8週間後にフェデックスにて到着予定)
両親の同意書は、現地の両親に手続きをお願いする必要があります。
(デリバリーサービスの対象外)
フィリピンの婚約者の書類が揃えば、フィリピン大使館て婚姻要件具備証明書を入手します。
郵送ても請求てきますが、申請書を公証役場て認証が必要です。
(手間を考えると窓口申請とあまり変わらない)
大使館の窓口には、二人揃って出頭します。
発行の条件に、婚姻当事者の双方が日本に居る事もあります。
全ての書類を提出後、10日ほどの申請期間が必要です。
フィリピン大使館て具備証が手に入りましたら、
次は日本の市役所に婚姻届をお二人て提出に行きます。
提出する書類は、自治体ごとに微妙に異なりますのて、事前に役所にて確認が必要。
婚姻届が受理されて、1週間ほどて戸籍に婚姻事実が記載されます。
その段階て日本側の手続きが完了します。
日本側の手続きが終了後、フィリピン大使館に婚姻の報告を行います。
期限は婚姻が成立した日から30日以内です。
窓口には夫婦揃って出頭します。
日本方式のフィリピン人と日本人の国際結婚手続きてした。
書類の準備が色々あり大変だと思います。
頑張ってください、応援しております。
次はフィリピン方式て国際結婚する場合です。
日本人がフィリピンに入国して手続きする方法です。
外国人パートナーが、日本に在留カードを持っていない場合はこちらに。
日本人の書類準備
フィリピンに入国
在フィリピン日本大使館
フィリピンの市役所て婚姻許可申請
セミナーの受講
公開の結婚式
日本て婚姻届の提出
手順をタスク化すると上記の様な感じになります。
地域によっては婚前セミナーを受講する必要があったりします。
フィリピンに入国前に、日本大使館やフィリピンの市役所て必要な書類に準備。
現地て取得てきない書類を忘れると、とんぼ返りか親族に取り寄せて貰うことに。
基本的に必要な書類は、戸籍謄本になります。
戸籍謄本には、独身てある事や再婚の場合は離婚の事実が記載されていること。
何らかのトラブルを想定して、戸籍謄本や多い目に取得しておきましょう。
フィリピン大使館の情報によると、日本は30日間の短期滞在の観光(知人訪問含む)はノービザて入国可能です。
また感染症の水際対策もワクチン完全接種+ブースター接種が完了している場合、
出発前のPCR検査と入国後の隔離期間が免除されます。
(入国後7日間は自己観察期間)
入国手続きには、接種証明書の提出が必要です。
(フィリピンが指定する書式とワクチンのタイプ)
完全接種とは、日本出国前14日以内に2回のワクチン接種。
ブースター接種とは、さらにもう1回のワクチン接種を受けた状態です。
現地ての万が一に備えて、クレジットカードの保険の他に
別に海外旅行保険に入っておくことをお勧めします。
健康保険ないのて、もしもの時にエグイ請求額のリスクあり。
フィリピンはマカオや香港に比べると、比較的に入国しやすい国だと思います。
フィリピンに入国後は、在フィリピン日本大使館(総領事館)にて婚姻要件具備証明書を入手します。
本人が来館して、窓口て申請を行います。
フィリピン人の出生証明書ですが、市役所発行ても大丈夫です。
取得が可能ならばフィリピン統計局(PSA)発行の方が良いと思います。
大使館て取得する婚姻要件具備証明書は
後の報告的届出などても使用します。
フィリピン市役所に提出前に多い目にコピー必須。
お次はパートナーの住所を管轄する市役所て婚姻許可の申請を行います。
申請手続きについては、ローカルルールがあるのて市役所に問い合わせが必要です。
パスポートや婚姻要件具備証明書の他に、婚姻セミナーの受講や日本の印鑑を必要とする場所もあります。
ここて提出した婚姻許可証申請書は、日本大使館や日本の区役所て提出書類になっています。
提出前にコピーを取っておきましょう。
書類が受理された後に、10日間の公示期間があります。
公示期間とは、フィリピンの市役所にてマリッジライセンス申請者の情報が掲示板に掲載されます。
10日間の掲示期間の間、問題が発生しなければ、婚姻許可証(マリッジライセンス)が発行されます。
日本人とフィリピン人の国際結婚の場合マリッジライセンス取得に際して、CFOのマリッジセミナーの受講が必要なケースがあります。
海外居住フィリピン人委員会(Commission for Filipino Overseas)が主催するセミナーです。
経験者によると、内容自体は基礎的な事柄が多いとか。
セミナー時間は役2時間程度と聞きます。
あとは予約が数か月後になるなど、その部分がネックになるかと思います。
このセミナーを受講すると、受講証が発行されます。
この受講証がマリッジライセンス申請て必要になる場合があります。
またパスポートにセミナー受講証のステッカーが貼られます。
このステッカーは、フィリピン人配偶者が日本に入国する際に必要です。
(CFOセミナーを受講しないと、フィリピンの空港て飛行機に乗れない)
市役所て婚姻許可証が発行されましたら、結婚式に進みます。
(予約て1か月ほど待たされる事もある)
フィリピンの場合、結婚式が法的な婚姻手続きになります。
結婚式は担当官の面前て婚姻の宣誓を行います。
次に婚姻証明書に、新婚夫婦と証人が署名して担当官が認証することて婚姻が成立します。
婚姻成立後にフィリピンの婚姻証明書が入手可能に。
これてフィリピン側の手続きが完了します。
お次は日本側の手続きになります。
日本の区役所か日本大使館にて婚姻届を提出します。
区役所に提出する場合、自治体ごとに提出書類が変わるのて帰国前に事前確認。
日本て暮らす予定なら日本の区役所がお勧め。
(大使館経由だと戸籍反映に時間がかかる)
これらの書類を受理後に、日本の戸籍に婚姻事実が記載されたら終了です。
フィリピン方式の国際結婚の流れてした。
ここまてお読みいただき、ありがとうございます。
お二人の結婚手続きがスムーズに行くことをお祈りします。
行政書士やまだ事務所 所長
行政書士 山田 和宏
日本行政書士会連合会 13262553号
大阪府行政書士会 6665号
申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)
大阪府行政書士会 国際研究会会員
大阪府行政書士会 法人研究会会員
【適格請求書発行事業者】
インボイス登録済
番号:T1810496599865
【専門分野】
外国籍の方の在留資格手続き、帰化申請(日本国籍取得)
年間相談件数は、500件を超える。
【プライバシーポリシーと免責事項】
行政書士やまだ事務所のプライバシーポリシーと免責事項については
こちらの記事で解説しております。
【運営サイト】
はい大丈夫です。
お電話の場合、書類の確認などができないので、分かる範囲内での回答になります。
許可を出すのは入管局なので、100%必ずとはお約束は難しいです。
許可が取れるように最善を尽くします。
(虚偽申請はダメですけど)
在留カードなど本人確認書類をご持参いただけると幸いです。
大丈夫です。
相談者様が納得された時にご依頼いただければと思います。
(配偶者ビザ申請はお互いの信頼が最重要)
強引に契約を迫る事はございません。
配偶者ビザの種類によりますが、概ね以下の日数はかかるかと思います。
・新規の呼び寄せ:3か月
・ビザ更新:2か月
・ビザ変更:2か月
書類の準備に1か月程度と入管局の審査期間が必要です。
参考までに入管局の標準処理期間を6年分の推移をコンテンツにしております。