この記事は配偶者ビザ申請における申請理由書(理由書)の書き方をご紹介します。
また弊所の行政書士が作成した理由書の見本も掲載いたします。
理由書とは質問書の2ページ目にある項目です。
ここは空欄を埋める方式ではなく、申請者(ビザ変更時)か申請者の夫や妻(在留資格認定証明書で呼び寄せ)が作文で回答する欄です。
内容は在留資格「日本人の配偶者等」を希望する理由と要件を満たしている事を文書で作成します。
また申請書だけでは説明できない事情を記入することもあります。
配偶者ビザにとって理由書は審査の結果を左右する重要なものです。
また配偶者ビザ取得後の永住許可申請でも理由書を書く事になります。
配偶者ビザと永住許可の理由書の違いから見えてくるものがあるかもです。
配偶者ビザの要件を満たしていても不許可になる事例の多くは、申請理由書での説明不足が原因であることが多いです。
説明不足になる理由の1つに、自分自身の交際の経緯を事細かに書かないといけないからだと思っています。
作成のポイントは上記の画像でもご説明しておりますが、テキストでもご紹介します。
上記の項目を質問書の2ページ目に記入します。
質問書に書き切れない場合は、「別紙参照」とだけ書いて、別の用紙で作文を提出します。
弊所の行政書士が理由書を作成する場合、
A4用紙2枚から3枚程度作成します。
状況次第ではもっと増えることも
婚姻の経緯以外の質問書の記載方法は、別コンテンツにございます。
ご興味のある方は、こちらの記事もご覧ください。
理由書を作成する時のポイントは、文書と証拠をセットで提示することです。
この様な感じでイベントと写真や履歴をセットにします。
作文だけで、デートを沢山しました、旅行に行きました、お互いの両親に紹介しました、等を書いても信ぴょう性はございません。
入管庁の審査官は、証拠の無い自己申告を信じない傾向です。
(後日に資料追加を求められます)
質問書にある説明文には、以下の文言があります。
説明に関連する写真・手紙や国際電話の利用などを証明するものを添付されても結構です。
この様に入管庁的には、関連書類の添付を任意としています。
しかしながら提出しなければ、親切な場合は資料追加請求。
不親切なパターンだと一発で不許可処分も。
配偶者ビザの申請理由書の見本です。
こちらは弊所の行政書士が架空の夫婦を想定してさくせいしたものです。
弊所が配偶者ビザの理由書を作成する場合、上記の様な構成にしております。
これが正解かどうかは分かりませんが。
(理由書の作り方は、個々人や専門家でも体裁が大きく異なる。
私が妻と知り合ったのは2018年の3月で、友人の紹介です。
紹介してくれた友人は大学時代からの友人■■■■さんです。
今も■■さんとは友人兼勤務先の同僚として交流があります。2018年3月27日、大阪のミライザ大阪城にあるグッドスプーン・ジョーテラス店です。
彼女は友人の■■さんが学生時代にベトナム留学した時に知り合って友人となりました。今回は彼女が日本に観光旅行で来日していました。
彼女は大学で日本語を勉強していたこともあり、日本語の会話には支障がありませんでした。
初めてあった時は、明るくて笑顔がステキな人だなという印象しか持っていませんでした。
この時にラインを交換してお互いにやり取りを半年ほど続けました。
まずはパートナーと出会った日時や場所、キッカケを記載しています。
日本人の夫とベトナム人妻のファーストコンタクトは友人の紹介としています。
文書を読みやすくするために、改行を入れています。
6か月間のラインでの会話を通じて、お互いに親しくなってきて、信頼感がかなり増えました。
彼女の性格は活発で竹を割った様な性格でサッパリとして、彼女と話をすると非常に楽しい気分になりました。
もっと彼女の事を知りたい、一緒にいたいと思う様になりました。
2018年9月30日に彼女を日本に招待して、そこで私は彼女に告白しました。
その告白を彼女は受け入れてくれ交際が始まりました。
次のブロックは、交際が始まった切っ掛けと申請者の夫が未来の妻に惹かれた理由を書いています。
告白した日付も記載しています。
日付は正確な物があれば最高ですが、うろ覚えの時は大まかな日付でも結構です。
交際期間は長期休暇の時に私がベトナムに、彼女は日本にお互いに行き来していました。
彼女が日本に来た時はUSJや海遊館や京都にあるサントリーのビール工場に行きました。
逆に私がベトナムに行った時は、メコン川でのクルーズやサイゴンスカイデッキなどの名所やヴィンパールサファリなどの動物園を案内してくれました。
またお互いに行き来する際に彼女の家族や私の家族にも紹介して家族ぐるみのお付き合いをしていました。
この様な行き来が2018年から2019年の終わりごろまで続きました。
その後は感染症の水際対策でお互いの国に行き来が難しくなり、その間は毎日ラインや休日の時はzoomなどのテレビ電話会議システムを使ってやり取りを続けて参りました。
彼女と交際を重ねる続けているうちに、私は彼女ともっと一緒に暮らしたい、結婚したいという思いが強くなりましたが直接会うことができなくて寂しい思いを募らせていました。
彼女も同じ思いを持っていました。
2021年7月11日にzoomでの画面越しに、次に会えたら結婚しようと私は彼女にプロポーズしました。
彼女は私のプロポーズを受け入れてくれ晴れて婚約者となりました。
次は交際がスタートしてから、プロポーズまでの経緯を書いています。
理由書に出かけた場所を書いた時は、その場所で2人で写っている写真があると良いですね。
こちらもLINEをしていたと記入した時は、LINEのキャプチャを用意しましょう。
デートに行った日付も出来る限り正確な物を記入します。
2022年10月15日、2年ぶりに彼女が日本に来日しました。
この時に大阪市中央区役所に婚姻届を提出し、10月24日に在大阪ベトナム総領事館に報告的届出を行いました。
これで私たちは夫婦となることができました。
次はプロポーズ後に行った事を記入します。
例えば11月2日に○○ホテルで結婚式と披露宴を行ったなど。
婚姻届を提出した日付は正確なものを記入します。
(戸籍謄本などにも婚姻した日付が記載されています)
私は現在株式会社ダマヤカンパニー(住所:大阪府中央区○○町1丁目1番1号)につとめシステムエンジニアをしております。
今の年収は450万円です。
今後妻を扶養して、安定した生活を送るのに支障はございません。
また預金も300万円(三井住友銀行○○支店)があります。
現在の住居も2LDKあり2人で生活するスペースも十分にございます。
交際から結婚までの経緯を書いた後は、日本での生活について書きます。
交際経緯は婚姻の信ぴょう性を満たしている事を説明するため。
この段落の内容は、婚姻生活の継続性を説明する為のものです。
なので日本人の収入や貯金など財産状況。
パートナーと一緒に住む予定の住居の説明などを記載します。
私は、妻と出会えたことを感謝し、これからも妻とともに日本で誠実に暮らしていきたいと考えております。
上記の内容を高配いただき、妻に「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書の交付をお願い申し上げます。
理由書の締めくくりは、日本に夫婦で暮らして行きたい旨を書きます。
その後に在留資格「日本人の配偶者等」の許可を入管庁にお願いする文書です。
この部分はほぼ定型文ですね。
配偶者ビザの申請理由書は、許可を左右する非常に重要な代物です。
許可の可能性を高めたい場合、専門家の知恵を借りるもの良い手です。
ここからは配偶者ビザの申請理由書を人工知能(ChatGPT)で使えるのかです。
ChatGPTとはオープンAIという研究機関がリリースした文書作成用の人工知能です。
2023年3月15日に、ChatGPTの最新版ChatGPT4がリリースされたとあります。
人工知能の進化は凄いものがありますね。
ChatGPTのサイトに質問を投げかけると、人工知能が返信するというものです。
ひと昔のツールと違い比較的に滑らかな文書が吐き出されます。
しかもスピードが凄いです。
3つの回答を得るために要した時間は5分もありませんでした。
(自分で作成したら数日は必要かと)
弊所の行政書士がChatGPTで理由書を書けるかと試してみました。
そのままでは申請に耐えるレベルには至らないと思います。
質問のやり方もあるのでしょうけど、回答が一般論になってしまいますね。
申請理由書は提出した書類だけでは、説明しにくい部分を補強するものです。
個別事情がゴッソリ抜け落ちた文書が吐き出されます。
配偶者ビザの理由書の書き方が分かっていないと、自分から不適合だと力説する内容になる場合も。
なので現時点ではお勧めできません。
ChatGPTのサイトで書いてみた文書を掲載します。
下記の画像は以下のサイトから吐き出された物です。
https://openai.com/blog/chatgpt
質問はいずれも「配偶者ビザの理由書を書いてください」
同じ質問を3回送って出てきたのが、以下の書類になります。
1回目の質問でアウトプットされたものです。
配偶者ビザの理由書の説明と書き方が出てきました。
書いてあることは、大きな間違いはないと思えます。
この通り書けば、理由書になるかと…
ただChatGPTで欲しいのは、入管局に提出できる文書なので、質問者が欲しい情報ではないかと。
同じ質問で2回目に出てきた文書です。
今度は理由書っぽい文書です。
パッと見は良く出来た文面に思えます。
ただ個人的にはアウトな文面かなと思いました。
理由は配偶者ビザを取って就労したいと書かれているから。
(就労ビザと配偶者ビザがごちゃ混ぜに)
配偶者ビザは就労に制限が小さい在留資格です。
結婚ビザで働きたいという考えはあるのかもです。
理由書で書く場合、就労を全面的に出すのは…
生活の安定性を補強するためには必要ですが、書き方を間違えると就労目的の偽装結婚みたいに見えます。
3回目に吐き出された文書です。
理由書のフォーマットと内容が書かれています。
前半は悪く無いですね。
同国人が結婚して配偶者ビザを取りたいとあります。
パートナーガ永住者なら「永住者の配偶者等」になるので間違いでは無いです。
そうでない場合は、家族滞在ビザなどの在留資格になります。
配偶者ビザの理由が日本での就業と学業の継続とあります。
このままでは使用は難しいと思います。
配偶者ビザの理由書の見本と書き方でした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
はい大丈夫です。
お電話の場合、書類の確認などができないので、分かる範囲内での回答になります。
許可を出すのは入管局なので、100%必ずとはお約束は難しいです。
許可が取れるように最善を尽くします。
(虚偽申請はダメですけど)
在留カードなど本人確認書類をご持参いただけると幸いです。
大丈夫です。
相談者様が納得された時にご依頼いただければと思います。
(配偶者ビザ申請はお互いの信頼が最重要)
強引に契約を迫る事はございません。
配偶者ビザの種類によりますが、概ね以下の日数はかかるかと思います。
・新規の呼び寄せ:3か月
・ビザ更新:2か月
・ビザ変更:2か月
書類の準備に1か月程度と入管局の審査期間が必要です。
参考までに入管局の標準処理期間を6年分の推移をコンテンツにしております。