この記事は外国で帰化した元日本人(現外国人)の子供が日本で滞在するためのビザについて。
元日本人の実子が取得てきる在留資格は、「定住者(告示3号)」があります。
これは日系2世や日系3世に許可されるビザです。
元日本人の外国人が日本に中長期滞在する場合は、在留資格「日本人の配偶者等」の日本人の実子があります。
関連記事:日本人の実子て配偶者ビザを取得
証明方法も親の戸籍に本人の情報があるため、比較的容易に在留資格が取得てきます。
(経済的基盤の証明が必要になったりますが)
配偶者ビザで入国後、法務局に簡易帰化の申請が可能です。
(この場合は年収要件も免除されています)
関連記事:元日本人の帰化申請
また国籍留保の届出を出していない子供の場合、17歳までなら国籍の再取得ができます。
18歳を過ぎると普通の帰化申請になります。
関連記事:国籍留保の届出を忘れた時の対応方法
元の国籍に戻るかは別として、外国で帰化しても日本国籍に戻ることは可能です。
話を戻します。
元日本人の子供が日本で暮らすための在留資格。
この記事で申し上げたい事は漫画で簡単にまとめました。
ここからは漫画に書かれた内容を掘り下げた内容をご紹介します。
元日本人の家族から質問がありました。
少し前に弊所に寄せられた質問を元に記事を作成しています。
元の個人情報が分からないように、一部情報を改変しています。
質問内容は以下のようなものです。
以下の状況て家族全員て日本滞在するための在留資格を教えてください。
・父親(元日本人て現在はフランス人)
・息子(父親の帰化後に生まれた子供てフランス人)
・妻(フランス人)
本当はもっと複雑な話でしたが、かなり単純化しております。
元日本人の自分は、自分の親(子供から見ると祖父母)の実子扱いて入国が可能。
だけど子供と妻は、夫が日本人でないのて配偶者ビザは使えない。
(子供は法律上はフランス人)
夫が配偶者ビザで入国するので、家族滞在ビザも対象外…
急遽決まった日本移住のため、妻は仕事先も直ぐには見つからない。
(就労ビザは仕事先が決まらないと申請出来ない)
元日本人とその家族の在留資格
解説に入る前に結論から申し上げます。
- 夫:日本人の実子て日本人の配偶者等
- 息子:日系3世として定住者(告示3号)
- 妻:元日本人の配偶者として定住者(告示5号)
この様な形になりました。
夫は自分の親の戸籍に「両親の実子」の記載がありました。
配偶者ビザ(日本人の実子)カテゴリーの取得が可能でした。
次にご子息についてですが、定住者(告示3号)という在留資格です。
これは日系2世・3世の方に付与されるビザです。
日系人と言うと日系ブラジル人のイメージがありますが、日本人の血縁者の外国人です。
(非常にザックリとした解説…)
妻は定住者(告示5号)になります。
日本人の配偶者等の資格て在留する元日本人の配偶者が告示5号イになります。
息子と同じ定住者ですが、中身は違ったものになります。
元日本人の実子の在留資格
元日本人の実子のビザは、生まれた時期で必要な在留資格が異なります。
親が帰化する前か帰化後て実子の立場は大きくことなります。
親が日本人だった時に出生
親が日本人だった時に出生している場合、日本国籍になります。
また外国籍を持っている場合ても、大抵は国籍留保てパートナーの国籍も持っています。
(18歳まては二重国籍が認められる)
この場合は日本滞在に問題はありません。
普通に日本人として入国することが可能です。
親が外国て帰化した後で生まれた子供
次は親が他所の国で帰化した後です。
この場合、親は日本人ではなく外国人になります。
日本は二重国籍を明確に禁止しています。
(憲法違反だと訴訟を起こした人が居たけど敗訴した)
そんな話はともかく。
生まれた子供は日本人ではなく外国籍になります。
上記の事例だと「フランス人」。
この場合、配偶者ビザでの入国は不可能です。
日本人の配偶者等は「実子」まで、日本人の孫は対象外です。
この息子が日本滞在を希望するときは、「定住者」という在留資格になります。
定住者告示3号が元日本人の実子に該当します。
定住者告示3号
参考まてに定住者告示を掲載いたします。
三日本人の子として出生した者の実子(第一号又は第八号に該当する者を除く。)てあって素行が善良であるものに係るもの
四日本人の子として出生した者でかつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるものの実子の実子(第一号、 第三号又は第八号に該当する者を除く。)てあって素行が善良てあるものに係るもの
引用:出入国在留管理庁、定住者告示
定住者告示3号と4号は、日本人の血縁者の為の在留資格になります。
3号は元日本人が帰化した後に生まれた「実子」に相当します。
いわゆる日系2世に該当する方になります。
ちなみに4号は元日本人の孫になります。
今回の事例では証明は容易なケースですが、実際の日系人の証明はかなりハードになります。
定住者は素行が善良であることが必要
定住者告示3号、5号では素行善良要件が必要になります。
今回の事例ては、「息子」と「妻」に要求されています。
素行善良は、一言て言うと役所から刑事・行政処分を受けていないことです。
この処分は日本だけでなく、外国ての処分歴も含まれます。
外国の警察などから無犯罪証明書が必要になるケースもあります。
元日本人の配偶者の在留資格
次は事例の妻のビザについて。
今回のケースでは、定住者(告示5号)に該当します。
告示5号はこの様に定義されています。
イ日本人の配偶者等の在留資格をもって在留する者て日本人の子として出生したものの配偶者
引用:出入国在留管理庁、定住者告示
この文書を分解すると
- 日本人の配偶者等の在留資格をもって在留する者
- 日本人の子として出生したものの配偶者
まずは
①日本人の配偶者て在留している。
②在留資格の根拠は、日本人の実子であること。
③この実子の配偶者
この3つの要件を全部満たした場合に認められるビザになります。
同じ実子ても「定住者」の配偶者は対象外になります。
また告示5号イの定住者が日本人の実子と離婚した場合は、在留資格の要件を失います。
(他のビザに変更できなければ、日本から出国する必要あり)
かなりザックリとした説明になりましたが、元日本人の実子の在留資格についててした。
ここまてお読みいただきありがとうございます。